野生のワシが訪れる季節


すっかり冬模様の北海道、ワシシーズン到来です!
北から渡ってきたオオワシやオジロワシが姿を見せるようになりました。
ワシがたくさんいる所には餌があると本能的に知っているようで、当センターにも野生のワシが良く訪れます。
写真のオオワシは囲いの板をつつき、不思議そうに首をかしげ、餌がとれないと気付くと飛び去って行きました。
飼育個体は野生個体に威嚇し鳴くので、鳴き声がたくさん聞こえると、野生個体が来たんだなとすぐにわかります。
放鳥個体を発見


ワシがたくさん見れるようになったので、休日に写真を撮りに出かけました。
せっかくなので、今年放鳥したオジロワシをセンターの先輩方と探しながら、付近をウロウロします。
到着した直後、先輩が何かを見つけ指をさしました。双眼鏡を覗いて見ると、いきなり放鳥個体を発見!
収容時はぐったりしており飛べもしなかった個体が、とても元気そうに飛び回っていました。
嬉しさと感動と安心と、色々な気持ちがこみ上げてきました。

ワシの識別の勉強


放鳥個体の付近では、野生のオオワシとオジロワシがたくさん飛び交っていました。
この2種類のワシは飛んでいる個体を見つけても、遠かったり逆光だったりと、色での識別は難しい場合が多いです。
入社後、形での識別方法を教わりましたが、その時には既にオオワシは渡り始めていて、実践する機会がありませんでした。
今回は絶好のチャンス!ですが、やはり識別はまだまだでした。
先輩からワシ年齢クイズを出してもらったおかげで、個体の年齢は少しわかるようになりましたが、もっと勉強する必要があることを痛感しました。
写真を撮る練習も


猛禽類の調査では、個体の写真を撮ることも重要です。
出現した証拠になりますし、ぱっと見ではわからなかった模様や換羽などから性別、雌雄がわかる場合もあります。
今回は写真の撮り方もたくさん教わりました。一眼レフは元々趣味で持っていたのですが、ブレてしまったりピントが合っていなかったり、なかなかきれいな写真を撮ることが出来ません。
これからさらにワシが増えてくる季節になるので、たくさん出かけて、種類の識別と年齢の同定、そしてきれいな写真を撮る練習をしたいと思います!
(執筆:中村鈴夏)