テレビ局ではありません

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保護した鳥(猛禽類)

新居に引っ越し

 昨年の夏から今年の冬にかけて、釧路湿原野生生物保護センターに設置されている2基のシマフクロウ用フライングケージを改修しました。給餌池や観察用のカメラの整備がようやく終わったため、治療が済んだシマフクロウを新しいケージに放しました。

早速鳴き交わしも

 雄と雌を一緒に放した大型ケージでは、次の日の晩からさっそく鳴き交わしを始めるなど、相性の良さが伺い知れます。また、共に巣箱内への出入りも確認され、飛翔や採餌の訓練を行いながら、将来的に繁殖することも期待されます。

見つかるかな?

 ケージ内の様子は、暗視機能を備えたリモートカメラを使って観察します。ケージ内に死角ができないように、数台のカメラが計画的に配置されているのですが、時には雲台上にとまることもあり、手早くフクロウの居場所を探し当てるには、ちょっとした慣れが必要です。

テレビ局ではありません

 研究室のモニターには、フライングケージの内部だけでなく、それぞれの入院室や巣箱内の様子が映し出せるようになっています。人が近づくことなく観察することによって、健康状態やリハビリテーションの進行状況を、鳥にストレスを与えずに確認することができるのです。

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