大空へ再び

執筆:吉田恵人

当番日記

1.大空へ再び

飛べないオジロワシが収容されました。
収容場所が国道から近く、収容原因は交通事故が疑われます。
個体は片翼が常時下垂してしまう症状がありましたが、
レントゲンで確認をしましたが、翼の骨折は確認できませんでした。

2.リハビリ

写真はリハビリトレーニングを行っている際の写真です。
最初は全く飛ばず地面を走り回るだけでしたが、
リハビリを続けた結果、日を追うごとに飛び方が上達していき、フライングケージ内を飛び回れるようになっていきました!

3.識別の工夫

今回の放鳥個体は片翼の下垂という目に見える後遺症が残ったため、誤って通報が来てしまう可能性がありました。
誤報を防ぐため足環にピンクとイエローのテープを張り、
識別がしやすいように工夫を施しました。

4.懐かしい大空へ

シロザケやカラフトマスが多く遡上する時期に放鳥しました。
環境省、知床財団、羅臼町役場の方々に見守られながら、
力強い羽ばたきで知床の空へ戻っていきました!
道東周辺で片翼が下垂しているオジロワシを発見したら、
右脚を確認してみてください。
もしかしたら、今回の記事で紹介した個体かもしれません。
元気にやっていそうであれば見守って頂けると嬉しいです。
注意:明らかに負傷している猛禽類を見かけた場合は、
お近くの市町村役場へ連絡をお願いします。
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