列車に衝突オジロワシ
収容
先月一羽のオジロワシが救護されました。列車の運転手さんが線路上に飛べずにいるワシを発見し、その後関係者の方々が捕獲してくれました。写真は猛禽類医学研究所に収容してすぐのものです。元気がなく、左翼の翼角の皮膚が一部壊死し、多量のウジがわいていました。

右脚の異常
数日後、徐々に元気を取戻し、翼の壊死部もきれいになってきましたが、もう一つ問題があることが分かりました。右脚の指を握った状態のまま地面につく状態が治らなかったのです。レントゲン写真から右の大腿骨に骨折痕があることは分かっていましたが、この症状が治らない直接の原因は不明でした。足の腱は切れていないようだったので、リハビリしながら治療を続けることにしました。

サポーター
猛禽類にとって脚はとても大事です。まずは指を開いた状態で保てるよう、特殊な材料を使って、指を開いた状態での足裏の型を取りました。足裏にクッション材を当て、その上から写真の型を被せ、テーピングで固定しました。そうすることで、強制的に足指を開かせました。

足指の解消
サポーターの甲斐あってか、今ではサポーターを外した状態でも指を開いて立つことが出来るようになりました。壊死していた翼も新しい皮膚が形成され、状態は良くなってきています。早く足を治して、放鳥に向けたリハビリを開始したいものです。
