鉛中毒の症例
鉛中毒のワシが続々と…
北海道で鉛弾の規制が始まってから10年以上も経った今年も、相変わらずワシの鉛中毒が発生している事を、少し前にお伝えしましたが、3月に入ってからも続々と鉛中毒のワシが瀕死の状態でセンターに運び込まれています。写真は3月中旬に厚岸湖畔で保護されたオジロワシ。グッタリと首をうなだれ、焦点も定まりません。

血液中の鉛濃度は測定限界を超え
オオワシやオジロワシが数多く集結する厚岸湖畔での鉛中毒発生は、さらに多くのワシ達が犠牲になっている可能性を物語る深刻な事態です。血液中の鉛濃度は機械の測定限界を超えて振り切れ(HI=High)、解毒剤の投与や輸血など、必死の治療もむなしく衰弱死してしまいました。

瀕死のオオワシも収容
隣のケージで入院しているオオワシも急性鉛中毒です。2月に衰弱死したオジロワシとほぼ同じ場所(遠軽町丸瀬布)で保護されました。同じ人物が違法な鉛弾を使っている可能性もあり、さらに多くのワシが人知れず鉛中毒に陥り死亡しているかもしれません。

待ったなし!
一刻も早く鉛弾の撤廃を!
現在、事実上現行犯での取り締まりしかできない、「使用禁止」という手ぬるい規制のみが道内に存在するに過ぎません。一刻も早く、国は法律による全国レベルでの鉛弾撤廃を、実害の多い北海道は条例による鉛弾の道内持ち込みと所持の禁止を実現しなければ、今後も希少なワシ達が死に続ける事になるでしょう。
