オジロワシカヌー

執筆:阿部沙羅

当番日記

オジロワシの幼鳥

ある猛暑の日オジロワシの幼鳥が片足をぶら下げて止まっていると通報を受けました。
写真を送ってもらい見てみると、確かに不自然に片足をぶら下げています。
骨折などの疑いも考えられるため、私たちは直接見に行くことにしました。

カヌーでしか行けない!?

実は通報をくれた方は、カヌーガイドさんなのです。
そのため、オジロワシの幼鳥がいたというところにはカヌーでしか行けません。
私はカヌーに乗るのが人生で初めてでした。
そこでガイドさんにカヌーの乗り方、漕ぎ方を教わり、いざ出発!

素晴らしいサンセット

幼鳥のところに行く道中、とても素晴らしい夕焼けを背に鶴が番でいました。
カヌーはエンジン音などがなく、動物たちをあまり刺激しません。
そのため、とてもリラックスした鶴を見ることができました。
私は鶴と綺麗な夕焼けにオジロワシが無事であることを祈るばかりでした。

祈りが届いた・・・?

無事、幼鳥がいたところに到着しました。しかし、幼鳥の姿は見当たりません。
どこに行ったのだろうと探していると、「クワックワックワッ」とオジロワシの鳴き声が聞こえました。
するとそれに答えるように「ピーッ」という鳴き声が聞こえたのです。
私たちは幼鳥がいる!と周りを見渡すと、なんと幼鳥が翼を大きく広げ空を飛んでいました。
そして高い樹に綺麗に着地したのです。私たちは幼鳥の元気な姿を見ることができて一安心。
今後もこの子が元気に過ごせているか見守っていきたいと思います。

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